もうずっと眠たい毎日
「今日人生が変わるかもしれない」
毎日そう期待してあちこち歩いて、漂っていた20代の前半。
「それはどこにも落ちていないよ」
薄々気づいていたが、毎日時間は流れて夜は朝になった。
始める意欲はあったけど、終わらせることに時間がかかった。いや、終わらせられないことに悩み、嫌悪した。終わりと始まりを見極め、ピリオドを打つことには勇気が必要だということが分かった。
2019年1月、26歳になっていた。
同年代の友たちが少しずつ生活を立て、沢木耕太郎が後に『深夜特急』に綴る旅に出た歳。
今は毎日ひたすら眠たくて、焦点が合わないまま一日が過ぎていく。
積み上げられるだろうか、具体的な何かを。
始められるだろうか、軌跡を残していくことを。